BLOG ブログ

血圧が140以上なら何科を受診すべき?高血圧の受診目安と原因を解説|大阪市福島区海老江 林クリニック

2026.09.28

「職場の健康診断で『血圧が高め(要再検査)』と言われたけれど、これといって体に何の不調もないからそのままにしている」
「自宅の血圧計で測ったら最高血圧(上の血圧)が140mmHgを超えていたけれど、どこからが本当に危険な数値なのか分からない」

とお悩みではありませんか?

高血圧は、自覚症状がほとんど現れないまま血管へ静かに強い負荷をかけ続けることから、医学的に「サイレントキラー(静かなる殺人者)」と呼ばれています。しかし、自覚症状が全くない方ばかりではなく、人によっては「朝起きると頭が重苦しい」「頑固な肩こりが続く」「ふとした時に胸がドキドキする(動悸)」といったサインとして、体の不調がすでに現れているケースも少なくありません。

「たかが血圧の数値」と放置してしまうと、知らず知らずのうちに全身の動脈硬化が進み、将来的に脳卒中(脳梗塞・脳出血)や心筋梗塞、心不全、腎不全といった命に関わる重大な合併症を引き起こす最大の引き金となります。

本記事では、大阪市福島区・海老江周辺にお住まいの皆様や、健診で血圧の数値を指摘された方が、将来の健康を守るための適切な一歩を踏み出せるよう、高血圧の原因、受診すべき診療科、そして具体的な受診目安を内科専門医が詳しく解説します。

この記事を読むとわかること

  • 健康診断や家庭血圧で「上が140以上」になる医学的原因と、高血圧が体に与える影響
  • 上が180以上の緊急事態から家庭血圧135以上まで、明確な受診の目安
  • 高血圧で内科・循環器内科を受診すべき理由と、当院での動脈硬化評価・治療方針

1. 血圧が140以上になる主な原因と高血圧のメカニズム

血圧とは、心臓から送り出された血液が血管の壁(動脈の壁)を内側から押す圧力のことです。日本高血圧学会のガイドラインでは、診察室での測定で「最高血圧140mmHg以上、または最低血圧90mmHg以上」、家庭での測定で「最高血圧135mmHg以上、または最低血圧85mmHg以上」を高血圧と定義しています。

血圧が持続的に高くなってしまう背景には、生活習慣に関わるものから体質、特定の疾患まで、以下の4つの主な原因が考えられます。

■本態性高血圧(遺伝的体質と生活習慣の複合的要因)

日本人の高血圧患者の約85〜90%を占めるのが、特定の明らかな原因疾患が特定されない「本態性(ほんたいせい)高血圧」です。

塩分の過剰摂取:塩分(ナトリウム)を多く摂り過ぎると、血液中の塩分濃度を薄めようとして体内に水分が溜まり、血液全体の量(循環血液量)が増加します。増えた血液を全身へ力任せに送り出すため、血管に強い圧力がかかります。

肥満・内臓脂肪の蓄積:肥満になると、脂肪組織から血管を収縮させる生理活性物質が分泌されやすくなるだけでなく、インスリンの過剰分泌によって腎臓から塩分が排出されにくくなります。

過度の飲酒・喫煙・運動不足・加齢:アルコールの過剰摂取や喫煙は交感神経を刺激して血管を収縮させます。また、加齢に伴って血管の弾力性が失われて硬くなることも、血圧が自然と上昇しやすくなる大きな要因です。

■慢性的な精神的ストレスや睡眠不足(自律神経の過剰緊張)

仕事での過度のプレッシャーや家庭内の悩み、疲労、慢性的な睡眠不足は、自律神経のバランスを大きく崩します。

強いストレスに晒され続けると、身体を戦闘モードにする「交感神経」が常に優位に立って緊張し、アドレナリンなどのホルモンが大量に分泌されます。その結果、末梢血管がキュッと強く収縮し、心臓の拍動数が増加するため、夜間や休息時であっても血圧が十分に下がらなくなってしまうのです。

■二次性高血圧(特定の基礎疾患が原因で起こる高血圧)

高血圧の方の約10〜15%には、背後に血圧を跳ね上げる明確な「原因疾患」が隠れており、これを「二次性高血圧」と呼びます。

睡眠時無呼吸症候群(SAS):睡眠中に呼吸が止まることで体内の酸素濃度が著しく低下し、夜間に強い交感神経の興奮が起こり、早朝の高血圧や日中の強い眠気・だるさを引き起こします。

腎臓の病気(腎実質性・腎血管性高血圧):腎臓の血流低下や慢性腎臓病によって、血圧を上げるホルモン系(レニン・アンジオテンシン系)が暴走して起こります。

内分泌・ホルモン異常:副腎から血圧を上げるホルモン(アルドステロンなど)が過剰に分泌される病気(原発性アルドステロン症など)が代表的です。これらは原因疾患を特定して治療することで、血圧が正常化する可能性があります。

■急激な寒暖差による血管の収縮(ヒートショックのリスク)

季節の変わり目の激しい気温差や、冬場の脱衣所・浴室・トイレなどの冷え込みに晒されると、体温を逃がさないように皮膚の表面血管が一気に縮み上がります。これにより血圧が瞬間的に跳ね上がり、普段は血圧が安定している方でも180mmHg近くまで急上昇してしまうことがあります。

2. 高血圧の受診目安と緊急度の判断

「血圧がどれくらい高くなったら病院へ行くべきなのか」を客観的に判断するためのセルフチェック基準を整理しました。重篤な脳心血管トラブルを見逃さないよう、ご自身の状態と照らし合わせて確認してください。

■【早期受診】直ちに医療機関を受診すべき危険なサイン(高血圧緊急症の疑い)

血圧が極めて高いだけでなく、脳や心臓などの重要臓器に急速な障害が起き始めている命に関わる極めて危険な状態(レッドフラッグ)です。

〈具体的な症状〉

  • 血圧を測ると最高血圧が180mmHg以上、または最低血圧が110〜120mmHg以上と著しく高い。
  • これまでに経験したことがないような激しい頭痛や嘔吐がある。
  • 胸が締め付けられるような激痛、強い圧迫感、息苦しさ(呼吸困難)がある。
  • 手足に力が入らない、片側の手足のしびれ、急激な回転性のめまい、ろれつが回らない、物が二重に見える。

〈対応〉

脳出血、脳梗塞、急性心筋梗塞、大動脈解離などの超急性期疾患を発症している恐れがあります。自力での通院を待たず、直ちに救急車の要請(119番通報)を行ってください。

■【相談推奨】医療機関での詳しい検査をお勧めするタイミング

血管への持続的なダメージが蓄積し、動脈硬化が進行している疑いがある状態です。

〈具体的な症状〉

  • 自宅のリラックスした状態で測定した「家庭血圧」で、上が135mmHg以上、または下が85mmHg以上の日が何日も続いている。
  • 健康診断や人間ドックで、上が140mmHg以上、または下が90mmHg以上と判定され「要精密検査」「要再検査」の通知が届いた。
  • 朝起きると頭が重だるい、ふわふわするめまい感がある、頑固な肩こりが気になっている。

〈対応〉

自覚症状がなくても放置してはいけません。血管や心臓・腎臓の健康状態を評価するため、1〜2週間以内を目安に内科・循環器内科を受診してください。

■【経過観察】朝晩の家庭血圧測定を記録しながら次回健診で確認

〈具体的な症状〉

病院や健診会場で緊張した時だけ一時的に高くなる(白衣高血圧の傾向)が、自宅でリラックスして深呼吸しながら測ると常に正常範囲(上135/下85未満)に収まる場合。

〈対応〉

直ちに降圧薬を飲む必要はありませんが、血圧手帳やアプリに「朝の起床後」と「夜の就寝前」の測定値を毎日記録し、次回の健康診断や内科受診時に医師へ提示して相談してください。

3. 何科を受診すべきか:まずは「内科」または「循環器内科」へ

「血圧が高いと指摘されたら何科のクリニックへ行けばいいのか」と受診先に迷われる方が多くいらっしゃいます。結論として、血圧の異常を感じた場合や健診で再検査を指示された場合は、まずは「内科」、あるいは心臓や血管の専門領域である「循環器内科」を受診することが最も適しています。なぜ内科や循環器内科を受診すべきなのか、その明確な理由とメリットを解説します。

■全身の動脈硬化・臓器障害リスクの網羅的スクリーニング

高血圧の治療で最も大切なのは、単に「血圧の数字を下げること」だけではなく、「血管が破れたり詰まったりして脳や心臓が倒れるのを未然に防ぐこと」です。内科・循環器内科を受診することで、丁寧な問診と診察に加え、以下のような専門的な検査を包括的に受けることができます。

血液検査・尿検査:高血圧によって最も傷つきやすい「腎臓の機能(eGFR・クレアチニン・尿タンパク)」をチェックするとともに、高血圧を悪化させる脂質異常症(コレステロール)や糖尿病(血糖値)の合併がないかを網羅的に調べます。

心電図検査:高い血圧に対抗するために心臓の筋肉が分厚くなっていないか(左室肥大)、危険な不整脈や心筋の虚血が隠れていないかをその場で確認します。

■二次性高血圧の鑑別と適切な降圧薬の選定

もし血圧上昇の原因がホルモンの異常や睡眠時無呼吸症候群などの「二次性高血圧」であった場合、一般的な降圧薬を漫然と飲むだけでは血圧が十分に下がりません。専門医が正しく原因疾患を鑑別することで、根本的な治療へのアクセスが可能になります。

また、お薬(降圧薬)が必要な場合でも、カルシウム拮抗薬、ARB/ACE阻害薬、利尿薬など、患者様の年齢、合併症、腎機能、ライフスタイルに最も適した安全なお薬を慎重に選定・調整します。

4. 【Q&A】高血圧と血圧管理に関するよくある質問

外来で患者様から特によくいただく疑問について、医学的根拠に基づき簡潔にお答えします。日々の血圧測定や生活改善の予備知識としてお役立てください。

Q1. 血圧が高くても特に体の不調を感じないのですが、治療は急がなくても良いですか?

A. いいえ、できるだけ早めの受診をお勧めします。自覚症状が全くない状態であっても、高い圧力がかかり続けることで血管の内壁は確実に傷つき、動脈硬化が静かに進行してしまいます。その結果、ある日突然、心筋梗塞や脳卒中といった取り返しのつかない発作を引き起こすリスクが高まります。自覚症状が出る前の段階で内科を受診し、早めにコントロールを開始することこそが、10年後・20年後の健康を守る最大の鍵となります。

Q2. 血圧の薬(降圧薬)は、一度飲み始めたら一生やめられないのですか?

A. 必ずしも一生飲み続けなければならないわけではありません。減塩、適正体重の維持、運動習慣の定着、禁煙などの生活習慣改善を根気強く継続した結果、血管の柔軟性が回復して血圧が安定すれば、医師の慎重な判断のもとで薬の量を減らしたり(減薬)、完全に薬を卒業(休薬)できたりするケースは決して少なくありません。自己判断で急に服薬を中断することだけは絶対に避け、医師と二人三脚でコントロールを目指しましょう。

Q3. 自宅で正しく血圧を測定するためのポイントは何ですか?

A. 測定は「朝」と「夜」の1日2回行うのが基本です。朝は「起床後1時間以内、排尿を済ませ、朝食や服薬の前、座って1〜2分安静にしてから」測ります。夜は「就寝直前、座って安静にしてから」測りましょう。血圧計は、手首式よりも心臓の高さで正確に測定できる「上腕カフ式(腕に巻くタイプ)」が医学的に強く推奨されます。

まとめ:血圧相談・高血圧治療なら、大阪市福島区海老江の林クリニック

本記事は、大阪市福島区海老江にある「林クリニック」林為仁医師の監修のもと作成されています。

当院の所在する大阪市福島区・海老江では、働き盛りの会社員の方から地域にお住まいのご高齢の方まで、健康診断の数値をきっかけに「血圧が高くて心配」「上が140を超えていたので相談したい」と地域の皆様からご来院される患者様が多数いらっしゃいます。

海老江駅近くにある当院では、患者様のお気持ちに寄り添い、以下のような丁寧で包括的な高血圧診療を行っています。

多角的な検査による動脈硬化と臓器機能の精密チェック:丁寧な問診と血圧測定に加え、血液検査、尿検査、心電図検査などを通じて、心臓や腎臓、血管への負担度合いを客観的に評価します。

一人ひとりの生活に合わせた無理のない生活指導:「いきなり過度な減塩は続かない」「外食が多くて難しい」という方に対しても、お一人おひとりのライフスタイルに合わせた実践的で無理のない食事・生活指導を親身に提案いたします。

安全性と継続性を重視した最適な薬物療法:すぐに強い薬を処方するのではなく、必要性を見極めた上で、体に最も負担の少ない降圧薬を適切に選択し、安全な血圧コントロールをサポートします。

「血圧が高いけれどどこに行けばいいか分からない」「自覚症状がないから迷っている」という方は、将来の安心のために、海老江駅・野田阪神駅からアクセス良好な当院へどうぞお気軽にご相談ください。

診療内容