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持病(喘息・糖尿病など)がある方のインフルエンザ!重症化や肺炎のサインと受診の目安|大阪市福島区海老江 林クリニック

2026.06.15

「いつもの持病の症状が少し悪化しただけ」
「ただの風邪だから寝ていれば治る」

というお声を伺うことがあります。しかし、インフルエンザによるダメージは持病のコントロールを急激に乱し、肺炎などの重篤な合併症を引き起こす原因になります。インフルエンザは健康な方であっても強い症状が出ますが、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)、糖尿病、心臓病などの「持病(基礎疾患)」がある方や、免疫力が低下している高齢者の方にとっては、命に関わる重症化を引き起こす引き金になり得ます。

本記事では、自己判断での放置が最も危険である理由と、見逃してはいけない重症化のサインを詳しく解説します。

この記事を読むとわかること

  • 喘息や糖尿病などの基礎疾患がある方がインフルエンザにかかった際、重症化しやすい医学的な理由
  • 命に関わる「二次性細菌性肺炎」や発作のサインと、直ちに医療機関を受診すべき具体的な基準
  • 持病をお持ちの方が発熱した際に何科を選ぶべきかと、家庭内で注意すべき療養上の注意点

1. なぜ持病があると重症化しやすいのか

インフルエンザウイルスが基礎疾患を持つ患者様の体に与える影響には、以下のような深刻な医学的背景があります。

■呼吸器疾患(喘息・COPDなど)への影響と発作の激化

喘息やCOPDの患者様は、もともと気道の粘膜に慢性的な炎症が存在し、空気の通り道が敏感になっています。ここにインフルエンザウイルスが感染すると、ウイルスが気道粘膜を激しく破壊し、炎症を爆発的に悪化させます。

その結果、インフルエンザによる高熱だけでなく、非常に激しい「喘息の大発作」が誘発され、急激な呼吸困難(酸素不足)に陥るリスクが格段に高くなります。

■免疫力低下による「二次性細菌性肺炎」の併発

糖尿病、慢性腎臓病、あるいはステロイド薬などを内服中の方は、全身の免疫細胞の働きが低下しています。インフルエンザウイルスが肺や気道の防御壁をボロボロに荒らすと、普段なら追い返せるはずの「肺炎球菌」や「黄色ブドウ球菌」といった細菌が、ここぞとばかりに肺の奥深くに侵入します。

これにより、ウイルスによる炎症に続いて重篤な「細菌性肺炎」を二次的に発症し、急激に重症化して命に関わる状態(呼吸不全)を招く原因になります。

■糖尿病における「シックデイ」のリスク

糖尿病の患者様がインフルエンザなどの感染症にかかり、高熱や吐き気によって食事が摂れなくなる状態を、医療現場では「シックデイ(体調の悪い日)」と呼びます。

高熱によるストレスホルモンの分泌によって血糖値が異常に跳ね上がる一方で、食事が摂れないためにインスリンや血糖降下薬の調整を誤ると、危険な低血糖や高血糖昏睡を引き起こすリスクがあり、非常に綿密な管理が必要になります。

2. 持病がある方が見逃してはいけない「重症化のサイン」

基礎疾患をお持ちの方は、健康な方よりも早い段階での医療判断が必要です。以下の目安に沿って、重度な症状から順にご自身の状態を確認してください。

■【緊急受診】息をするときに「ゼーゼー」音がする、または唇が紫になっている

これは、気道が極端に狭くなっているか、肺の機能が著しく低下して体内に酸素を取り込めていない、生命の危機に関わるレッドフラッグです。

具体的な症状:呼吸時に「ゼーゼー、ヒューヒュー」と音が響く、息苦しくて横に寝られず座ってしまう(起座呼吸)、話すのが途切れ途切れになる、唇や爪が青紫色に変わる(チアノーゼ)。

対応:夜間や休日であっても様子を見ず、直ちに緊急受診するか、一刻を争う場合は救急車を要請してください。

■【早期受診】一度下がりかけた熱が再び上がってきた、濃い痰が増えた

インフルエンザの発症から3〜4日経ち、一度熱が下がりかけたにもかかわらず、再び38度以上の高熱が出たり、胸の痛みを伴ったりする場合です。

具体的な症状:黄色や緑色のドロッとした「濃い痰(膿性痰)」が頻繁に出る、激しい咳が止まらず体力を著しく消耗している。

対応:これはウイルス感染に続いて「細菌性肺炎」を併発している典型的なサインです。数日以内、あるいは翌朝を待たずに早期に当院(内科)や発熱外来を受診してください。

■【相談推奨】持病の薬(吸入薬など)が効きにくいと感じる

熱はそれほど高くなくても、普段使用している喘息のレスキュー吸入薬(発作止め)の効き目がいつもより悪い、または全身のだるさが異常に強く寝たきりになっている場合です。

対応:持病がコントロールを失いかけている前兆ですので、自己判断で薬を増やす前に、一度医師の診察を受けて全身状態の評価を受けてください。

3. 何科を受診すべきか迷ったらかかりつけの内科・呼吸器内科へ

持病をお持ちの方がインフルエンザを疑う発熱を起こした際、「一般の内科でいいのか」「専門の呼吸器内科に行くべきか」と迷われるかと思います。結論から申し上げますと、最優先すべきは「持病を診てもらっているかかりつけの医療機関(内科・呼吸器内科など)」です。

なぜ一般的な発熱外来ではなく、かかりつけ医や専門的な内科を選ぶべきなのか、その重要な理由と具体的な受診のステップを解説します。

■なぜ「かかりつけ医」が最優先なのか:病状とお薬の把握

基礎疾患がある方の発熱において、かかりつけ医を受診するメリットは非常に大きいです。

普段のベースライン(健康状態)を知っている:医師が「普段のあなたの呼吸音や血圧、血糖値のコントロール状態」を把握しているため、インフルエンザによってどれくらい病状が悪化しているかの客観的な比較・判断がスピーディに行えます。

お薬の飲み合わせ(相互作用)の安全管理:抗インフルエンザ薬(タミフル、リレンザ、ゾフルーザなど)を処方する際、普段飲んでいる持病のお薬やステロイド剤などとの飲み合わせに問題がないかを、カルテを基に確実に見極めることができます。

シックデイの即時対応:特に糖尿病患者様の場合、カルテに基づいた的確なインスリンの増減や服薬の調整指示(シックデイルール)をその場で受けることができます。

■症状に応じた専門内科(呼吸器内科・消化器内科など)の役割

かかりつけ医が遠方である場合や、すぐに受診できない場合は、症状の現れ方に合わせて専門性の高い内科を選択することが推奨されます。

激しい咳やゼーゼー感、息苦しさがある場合:「呼吸器内科」の受診をお勧めします。インフルエンザによって誘発された激しい喘息発作や、二次性の細菌性肺炎の有無を、聴診やレントゲン、酸素飽和度(SpO2)の測定などから専門的に評価し、速やかに適切な吸入薬や抗生物質の追加投与などを行うことができます。

強い吐き気や下痢、お腹の張りを伴う場合:「消化器内科」や一般内科が適しています。高熱による胃腸機能の低下や、脱水症状の進行を血液検査などで評価し、必要に応じて点滴治療などによる全身状態の管理を行います。

■かかりつけ医が休診・夜間の場合の具体的なアクション

「土日や夜間でかかりつけのクリニックが閉まっている」「近くに専門外来が見つからない」という場合でも、自己判断で放置するのだけは避けてください。

お薬手帳を必ず持参して「発熱外来」へ:福島区や海老江周辺にある、発熱外来に対応したお近くの内科クリニックを速やかに受診してください。その際、普段飲んでいる持病のお薬がわからないと適切な処方が難しくなるため、「お薬手帳」を必ず持参するか、飲んでいる薬の現物をそのまま持っていき、医師や受付に提示してください。

事前連絡を徹底する:院内感染防止のため、いきなり直接窓口へ行くのではなく、必ず事前に電話やWebから「持病(喘息・糖尿病など)があること」「現在の熱の高さや呼吸状態」を伝えた上で、クリニックの指示に従って受診してください。

4. 【Q&A】持病とインフルエンザに関するよくある質問

患者様から外来でよくいただく、持病とお薬の組み合わせに関するご質問を簡潔に解説します。

Q1. 喘息の持病があります。インフルエンザで熱が出た際、普段の定期吸入薬は使い続けても大丈夫ですか?

A. はい、普段処方されている喘息の定期吸入薬(吸入ステロイドなど)は、自己判断で絶対に中止せず、そのまま継続してください。インフルエンザによって気道が非常に過敏になっているため、吸入を止めてしまうと大発作に繋がる危険性があります。

Q2. 糖尿病を患っています。熱で食事がほとんど摂れないのですが、インスリンはどうすべきですか?

A. 食事が摂れないときに普段通りの糖尿病薬やインスリンを使用すると、危険な「低血糖」を引き起こすリスクがあります。これは「シックデイ」と呼ばれる状態で、自己判断での調節は危険です。速やかにかかりつけ医に連絡して具体的な指示を仰いでください。

Q3. 高齢の家族がインフルエンザになりました。熱は37度台ですが、いつもより明らかに元気がないのは様子を見て大丈夫でしょうか?

A. 高齢者の方は、肺炎などの重い合併症を起こしていても高熱が出ないことがよくあります。「熱が低いから」と過信せず、いつもよりぐったりしている、食欲がない、受け答えが曖昧といった変化がある場合は、お早めの受診をおすすめいたします。

まとめ:基礎疾患をお持ちの方のリスク管理と発熱診療は、大阪市福島区海老江の林クリニック

本記事は、大阪市福島区海老江にある「林クリニック」林為仁医師の監修のもと作成されています。

当院は、喘息や糖尿病、高血圧、慢性消化器疾患などの持病を抱える患者様がインフルエンザなどの感染症にかかった際のリスク管理に、細心の注意を払った総合的な診療を行っています。

発熱外来では、単にインフルエンザの有無を判定するだけでなく、患者様の基礎疾患の状態をトータルで評価し、肺炎の合併や持病の悪化を防ぐための適切な処方・コントロールを行っています。海老江周辺にお住まいで、持病を抱えながらの発熱に不安を感じている方は、どうぞ無理をなさらず、当院へお早めにご相談ください。

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