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整形外科・接骨院を併用するときの保険の注意点|大阪市福島区海老江 林クリニック

2026.02.27

「整形外科と接骨院って、同時期に通っても大丈夫?」
「同じ症状で通院すると、保険はどうなる?」

整形外科の患者さんで、このような疑問や不安をお持ちの方は少なくありません。整形外科と接骨院(整骨院)の併用は可能な場合もありますが、制度を正しく理解せずに通院すると、思わぬ自己負担が生じる可能性もあります。

本記事では、整形外科と接骨院を併用する際の保険診療の考え方や注意点について解説します。

この記事を読むとわかること

  • 整形外科と接骨院の役割の違い
  • 併用通院における保険の基本的な考え方
  • 骨折や交通事故など注意が必要なケース

1. 整形外科と接骨院(整骨院)の違いとは

整形外科と接骨院(整骨院)では、役割や制度上の位置づけが異なります。まずはその違いを確認しておきましょう。

整形外科は医師が診断・治療を行う医療機関

「整形外科」は、必ず医師が在籍する医療機関です。問診や触診に加え、X線(レントゲン)やMRIなどの検査をもとに、診断を下します。

そのうえで、投薬や注射、リハビリテーションなど、医学的根拠に基づいた治療を進めます。また、診断書は医師(医療機関)が発行します。

接骨院・整骨院は柔道整復師による施術が中心

接骨院や整骨院では、国家資格を持つ「柔道整復師」が施術にあたります。主に骨折・脱臼(だっきゅう)・捻挫(ねんざ)・打撲などに対して、手技(手による施術)での対応が中心です。ただし、医師のように画像検査や投薬は行えません。

急性の外傷性負傷であれば健康保険(療養費)が適用されますが、慢性的な肩こりや腰痛などは保険適用外です。

医療機関とは制度上の位置づけが異なるため、併用するならそれぞれの役割を理解するのが前提となります。

※参考:日本柔道整復師会「柔道整復師・整骨院・接骨院について」

※あわせて読む:整形外科を受診すべき症状とは?治療内容も紹介|大阪市福島区海老江 林クリニック

2. 整形外科と接骨院・整骨院は併用できるのか

実際には、一律に禁止されているわけではありませんが、状況によって扱いが異なるので注意が必要です。

併用そのものが禁止されているわけではない

整形外科と接骨院の併用そのものは禁止されていません。例えば、整形外科で診断や経過観察を受けながら、接骨院で施術を受けるケースもあります(保険適用は負傷の状態・手続きにより異なります)。

ただし、「同じ症状に対して同じ期間に両方で健康保険を使う」場合、「同じ負傷では二重に保険請求できない」とみなされ、後から自己負担を求められるケースがあります。

接骨院・整骨院での骨折・脱臼の治療は、事前に医師の同意が必要

骨折や脱臼を接骨院で施術してもらう場合、健康保険を使うには原則として医師の同意が必要です。

応急手当を除き、医師の診断なしに長期間施術を受けると、保険適用外となる可能性があります。

まず整形外科で診断を受け、医師に相談したうえで通院先を決めれば、保険の扱いに関する行き違いを減らせます。

※参考:厚生労働省「柔道整復師等の施術にかかる療養費の取扱いについて」

3. 併用時の健康保険の考え方

「保険が使えると思っていたのに自己負担だった」という事態を避けるためには、基本的な考え方を知っておくことが大切です。

健康保険が適用される基本的な条件

健康保険は、業務外の病気・けがの治療費負担を軽減する制度です。整形外科領域だけでなく、内科や皮膚科などすべての診療科で、診断と治療に必要な行為に適用されます。

一方、慢性的な肩こりや腰痛への施術のほか、「美容/予防/疲労回復」を目的とした通院は、保険適用外とされています。

医師の同意なしに骨折・脱臼施術を受けた場合の自己負担額の一例

骨折や脱臼の施術では、応急手当を除き医師の同意が必要です。

医師の同意なしに接骨院で長期間施術を受けた場合、後から「保険適用外」と判断され、施術費用の全額(または一部)を請求される事例があります。

一例として、1回3,000円の施術を週2回・3カ月(約12週)続けた場合を想定してみましょう。窓口では「3割負担」で約2万円を支払います。しかし約5万円の支払いが発生し、合計で約7万2,000円になります。

※参考:大阪府「施術療養費Q&A(施術を受ける方へ)」

※あわせて読む:「骨折・打撲・ねんざの違いと整形外科受診ガイド|大阪市福島区海老江 林クリニック」

4. 交通事故など、保険の取り扱いに注意が必要なケース

特に注意しておきたいのが、重いけがや交通事故による通院です。保険の種類や手続きが複雑になることがあります。

接骨院・整骨院通院で特に注意すべきケース

以下のようなケースでは、保険の種類や手続きが複雑になることがあります。

骨折・脱臼:医師の同意なく接骨院で施術を受けると、保険適用外となる可能性

重複通院:同じ症状で整形外科と接骨院の両方に通うと、療養の重複として後から費用を請求される可能性

交通事故によるけが:自賠責保険や任意保険との調整が必要

労災事故:業務中や通勤中のけがは労災保険の対象なので、健康保険は使用不可

交通事故通院の場合

交通事故によるけがの治療費は、原則として加害者側が加入している自賠責保険や任意保険で支払われます。多くは「相手方保険会社が医療機関へ直接支払う」形で処理されます。

ただし、過失割合の調整中や被害者側にも過失があるときなどは、「一時的に健康保険を使って通院し、その後、加入している健康保険(保険組合など)を通じて相手方へ精算される」流れになります。

この際は「第三者行為による傷病届」という書類を、加入している健康保険組合や協会けんぽへ提出しなければなりません。

また、通院先は自由に選べますが、相手方の保険会社が接骨院での施術費を対象外とすることもあるため、事前に保険会社へ確認しておくと安心です。こうした手続き面からも、まず整形外科で診断を受けておくと通院がスムーズになります。

※参考:日本損害保険協会「交通事故の治療で健康保険は利用できる?手続き方法を解説」

骨折・脱臼・交通事故のけがも、大阪市福島区海老江の林クリニック

本記事は、大阪市福島区海老江にある「林クリニック」林為仁医師の監修のもと作成されています。

当院は整形外科として、地域の医療機関とも連携しながら通院のご相談に対応します。

治療の進め方のほか、接骨院との併用や保険の取り扱いに関しても、自己判断せず、お気軽にご相談ください。